陶芸の絵付けに使う代表的な材料をご紹介

 

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前略 行雲(コウウン)より。
本日の熊谷市内は久々のあったかい快晴日だった。
毎日こんな天気ならいいのですが。

この陽気だと室内にいるのがもったいないですね。
外で活発に動きたくなる。

窯焚きはしばらく先ですが、
こんな日に焚ければ楽なんでしょうね。

陶芸の絵付けに使う代表的な材料は鉄絵の具と呉須 (ゴス)

さて今回のテーマは陶芸の絵付けに使う代表的な材料についてです。

まず陶芸の絵付けは大きく分けて、下絵付けと上絵付けがあります。

下絵付けは素焼き素地の上に絵を描いて、釉薬を掛けて、1200度以上の高温で焼き上げます。

一方、上絵付けはこの焼き上げた器に再度絵付けをして、800度前後の低温で焼き上げます。

釉薬の上に絵付けをするので、上絵付けと呼ばれるんですね。

今回、こちらで紹介するのは、下絵付けをメインにします。
上絵付けについては、また後ほど。

さて、絵付けをするのに使う材料をご紹介しましょう。

代表的なものに鉄絵の具と呉須(ゴス)があります。

鉄絵の具というのは、鉄分をメインとした赤色や紅色のもので、ベンガラとか酸化第二鉄(酸化鉄)という名称で売っています。

これらの材料は鉄絵の具だけでなく、釉薬の添加剤にもなるので、いろんな用途に使えるんですね。

ちなみに、ベンガラは赤色が強く、木材とかに塗って防腐剤的な使い道もできるようです。

酸化第二鉄の粉末は紫色系で、釉薬などに鉄分を使う際に使用します。
うちの教室の釉薬では、主にこちらを使っています。

一方、絵付けの場合は、ベンガラをメインで使っています。
ベンガラ単体では筆で伸ばした時の伸び具合がよろしくないので、そこに黄土を混ぜて使います。

割合は五分五分でいいと思います。
黄土も鉄分を多く含んだ土なので、やったことはありませんが、これだけでも鉄絵の具の変わりになるかも知れません。
一応、ベンガラを加えてさらに鉄分を増やすという発想ですね。

調合方法はベンガラと黄土を五分五分に混ぜて、磁器でできた乳鉢と呼ばれる器で、つぶしながら混ぜ込んでいきます。

終わったら瓶などに移して、適度に水を加えて出来上がりです。

鉄絵の具でお皿に描いてみよう

素焼き素地に筆で描いてみてチェックしてみましょう。
伸び具合や乾燥した時に色合いを見て、OKなら釉薬を掛けて本焼きしてみましょう。

鉄絵の皿1

酸化で真っ黒、還元で茶褐色から鉄色の渋い風合いの色が現れます。
この色合いが出てきたらバッチリですね。

鉄絵の具の色は個人的にも大好きです。特に還元を掛けた時の渋めの風合い、釉薬を掛けないで本焼きした時の銀化色など、ほれぼれする色合いです。

鉄絵の銀化したもの1
この鉄色は大昔からあったでしょう。
やきものが土から炎で焼かれて形が成型できることがわかったと。
最初は造形でそれぞれに特徴を出していくと。

ところがそれだけでは飽き足らないのが、人間ってものです。

ここに絵を描こうと、誰かが思ったでしょう。

すると材料が必要になるわけですが、土の中には鉄分が含まれていますから、多めの赤っぽい土は溶かすと色が付くぞと、先人の方たちも考えたでしょう。

昔は娯楽がないですから、思ったことはすぐに実行したでしょうし、簡単に手にできるこの鉄色は、絵の具の主原料として好まれて使われたと思います。

陶芸を始めたばかりの方も、一度鉄絵の具で描いてみてください。
カラフルな色を描く前に、基本中の基本色ですので、まずはこの色からどうぞ。

呉須で絵を描いてみよう

さて、一方の呉須です。

呉須で有名なのは、磁器のやきものに描かれた多彩な絵付けなどで、
よく見かけるこういったものです。

呉須の絵の画像1

昔ながらのカニや金魚、ぶどうなどの文様が、よく描かれていますね。

画像にはありませんが、蛸唐草なんかの有名な絵柄も、呉須の絵付けではよく見かけますね。

うちの教室では、呉須は青系統の色合いを出したい時によく使います。
素地土は白土の方が合いますね。

こちらも細目の筆で軽快に描いていくと、きれいめに仕上がります。

呉須は青色だけでなく、茶呉須とか黒呉須とかいろんな種類がありますね。

和絵具よりも使いやすいので、販売店などでいろいろ確認されるとよろしいかと思います。

カラフルな和絵具や洋絵具も市販されている

上記が代表的な絵付けに使う絵の具ですが、通常の水彩絵の具のように、カラフルな色合いも市販されています。

陶磁器用に和絵具とか洋絵具とかで売られています。

この手の色絵の具は、はがれることが多いので、絵の具を溶く時に使う水は透明釉とか長石釉を使った方がいいです。

特に長石釉は接着の代用になりますので、重宝しますね。

この手のカラフルな色合いは、技術的な腕がないと魅せる作品にはならないです。

鉄絵の具とか呉須でしたら、意外と絵柄がイマイチでも焼き上がりでなんとかなってしまうので、初心者の方は鉄絵の具から始めた方がいいでしょう。

陶芸の絵付けに使う代表的な材料をまとめてみる。初心者用

陶芸の絵付けに使う材料は代表的なものに、鉄絵の具と呉須があります。

まずはこの種類の絵の具から絵付けを始めてみましょう。

慣れてきたら、和絵具とか洋絵具を使って、カラフルな絵を描いてみてください。

剥がれやすいので、長石釉とかで溶きましょう。

 

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