陶芸の赤土と白土の違い

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前略 行雲(コウウン)より。

昨今はYouTubeの「陶芸屋コウウンチャンネル by陶八さん」の制作で忙しいです。
陶芸家なのか動画クリエーターなのかわからなくなってます。

最初は動画をアップするまでの工程が長く感じられたけど、慣れてくるとなんてことなくなりますね。

YouTuberデビューに迷っているあなた。やってみて損はないですよ。
アップして嫌なら削除すればいいのです。

新しいこと始めましょ。

陶芸の赤土と白土の違いとは

ポットのイラスト
さて、陶芸の赤土と白土の違いについてです。

まず赤土と白土の一番の違いは土に含まれる鉄分の量です。

単純に赤土の方が鉄分が多く含まれます。見た目通りですね。

この鉄分の違いが、焼いた時の土味の変化や釉薬にも影響を及ぼします。

まず焼き方についてですが、大きく分けると、酸化焼成と還元焼成に分けられます。

酸化焼成は酸素を十分に与えた焼き方、還元焼成は酸素の量を少なくして、わざと不完全燃焼を起こさせる焼き方です。

炉内では大量の酸素が必要なため、還元で焼かれたやきものは、土や釉薬の中の酸素をも吸収しようとします。
結果、変化に富んだやきものに仕上がるんです。

この還元で焼いた陶器は、赤土の場合、くっきりと土本来の色合いが出てきます。
一方、酸化で焼いた陶器は、赤の出具合も薄めで、パンチに欠ける風合いになります。

ただ、ここら辺は好みの問題なので、どちらがいいという話ではないです。
還元には還元の良さがあり、酸化には酸化の良さがあります。

赤土、白土に適した釉薬ってのはあるのか

陶芸の花器
さて、やきものには土色に適した釉薬というものがあります。

例えば、緑色の代表である織部なんかは、白土の方がいいです。

赤土の織部は鉄分の影響が多く出て、濃いめの織部、言葉わるく言うと汚めの織部に仕上がってしまいます。

なので、基本的に織部は白土ベースで作った方が結果がいいです。

もちろんプロ陶芸家は土を独自の配合で混ぜて作る人が多いので、若干赤土を含ませた白土を使う人もいます。

織部の鉄多いバージョンが好きな人もいるんですね。

ここら辺はプロの妙味なので、中級者レベルを脱したら、いろんな土を混ぜてみて、釉薬との相性を探っていくのも面白いです。

ところで、赤土は鉄分の量が多いので、還元で焼くと変化しやすいというのは、上記で述べた通りです。

私個人的には赤土の方が好きで、赤の粗めの土を見ると創作意欲がわくタイプです。

白土に関しては綺麗すぎるのが好きではなく、白土でもやや汚めな方が好みだなと思っています。

白土が手元にあれば、とりあえず織部を想定して作りはじめますね。

織部の良さはデザインが多少ぶっ飛んでも、それを受け止めてくれる大らかさみたいなものがあるような気がします。

また絵付けを何種類も多用するやきものも白土向きです。
キャンバス代わりにやきものを使うので、絵付けの色合いが多めの場合は、白土の方がくっきりと出てくれます。

初心者の方で絵付けメインの人は、まずは白土から選択した方がよろしいでしょう。

一方赤土は、還元を掛けての渋さが勝負ですね。
灰釉系、黒系、化粧など、釉薬のどれでも合うやきものになります。

釉薬を高台ギリギリまで掛けずに土を見せての焼きでも、赤土の焼きあがった時の変化の具合の強さが景色になって楽しめるんですね。
許容範囲が広いのが赤土の良さです。

赤土、白土に合う釉薬を具体的に上げてみよう

カップのイラスト画像
それでは、具体的に白土、赤土それぞれにあった釉薬のやきものを見てみましょう。

まず、白土のやきもの。
さきほど上げましたが、織部焼がそうですね。

釉薬は基本釉に銅が入っており、この銅が緑色へと導いてくれるんですね。

色合いが派手なので、トリッキーな形から端正な形まで、いろんな造形のやきものに合う釉薬です。
土は白土の方が色合いの違いがわかりやすいです。

同じ緑系ですが、灰釉もいいですね。
釉薬は樹々を燃やした後の灰が基本。
原料となる長石に、この灰をおおむね7:3位の割合で混ぜて完成させます。

やや透明系の緑色で、織部の濃さをずっと薄くして、きれいめな雰囲気で仕上がった感じ。
ただ、灰釉は焼成が難しく、温度を高くしないと焼ききれない釉薬ですね。

一方、赤土に合う釉薬のやきものだと、飴釉なんかはどうでしょう。
茶色のやきものですね。

飴釉は白土にも合うのですが、赤土の方が色合いに深みが出ます。
還元で焼くとさらに渋めな色合いになり、料理にあう器になるんです。

もう一つは白化粧でしょう。
もともと白っぽいやきものがなかった日本で、白いやきものを作るには、赤土に白系の化粧土を掛けて白く見せたんですね。

また素地土の赤と化粧の白のコントラストがいい具合に収まったので、今でも人気の高いやきものになっています。

ウチでも白化粧を焼いていますが、やさしい感じに仕上がるので好きですね。
また、完成した色合いが白ですから、どんな料理にも合いますね。

初心者の方にはこの白化粧は難しい部類に入ります。
素焼き素地に白化粧を掛けて(乾燥土に直接掛ける場合もあり)、乾かしてから透明系の釉薬を掛けます。

化粧の濃さが難しく、薄いと色が出ないし、濃いと剥がれるしで、ちょうどよい加減が難しいですね。

白土、赤土ともそれぞれ適した釉薬があります。
自分好み色合いを早く見つけて、ロクロなどで成型する前にイメージしてから作り出すと、いいやきものが出来上がります。
ご参考にしてください。

陶芸の赤土、白土の違いについてのまとめ

一番の違いは鉄分の量。
赤土の方が鉄分が多めです。

そのため、赤土に釉薬を掛けて還元で焼くと変化に富んだやきものになりやすいです。

一方白土は鉄部の量が少ないので、還元を掛けても、意外に化けない。
よく言うと計算通りに仕上がります。
この計算通りというのは、ある意味量産化にはいいことです。

個人的には赤土の粗めなんかがおすすめ。
男くさい渋いやきものが出来上がります。

いろいろ試してみるのも面白いですよ。

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